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サンキストのシトラスは他の国々でも販売されています。
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シトラスの木はどう育つ

Citrus Grafting バレンシアオレンジを食べた後にその種を植えると、どうなるでしょうか? そのオレンジがなっていた木とそっくり同じ木が、種から芽吹くでしょうか?

実は、そうではありません。種から新しく芽吹いた植物は、親の世代の植物とはわずかに違っています。種を植えても全く同じ植物は生えてくるわけではなく、おいしいバレンシアオレンジの種を植えても、同じおいしさの果実がなるとはかぎらないのです。

木にもそれぞれ個性があり、木の高さ、果実の大きさや甘さは様々です。また、病気にかかりにくい木もあります。 農園の木の質がばらばらだと、収穫する果実の質もばらばらになってしまいます。 そのため農園では、すべての木から同じように品質の高い果実を収穫するために、工夫がされています。 種からではなく、接ぎ木をして新しい苗木を作るのです。接木とは、植物の芽や枝を切り取って、他の植物の株などに接ぐ方法です。接木をした木には、親の世代と同じ品質の果実が実るという特徴があります。

接木をした木の幹をよく見ると、2種類の木が接がれて1本の木になっているのが分かります。幹の下の部分は「台木」、木の上の方の枝は「穂木」と呼ばれています。

シトラスの木は、ほとんどの場合、台木と穂木は別の種類です。耐病性の強い木を台木にし、穂木としてワシントンネーブルオレンジやユーレカレモンを接ぎます。接木をして木の特色を上手に組み合わせることで、果実の実りを早めたり、木の大きさを抑制して収穫しやすくすることができます。

シトラスの苗木作りは、台木となる木の種を植えることから始まります。シトラスの木には、接ぎ木をすると穂木の親木と遺伝的に全く同じ木、つまりクローンができるという特徴があります。色々な種から台木が作られますが、台木の種類に違いがあっても、接がれる穂木が同じなら同等の実をつける木が育ちます。一年育成した台木の樹皮に穂木を差し込んで接木をします。すると挿した穂木が成長し、やがて果実をつけるようになります。

果実が実るには

シトラスの花のつぼみは冬の初めに出始め、冬の終わりから春にかけて大きくなっていきます。花の99%は枝から落ちてしまうため、ほとんどの花は実を結びません。果実にまで育つ花の数は温度と湿度の影響を大きく受けるので、花が咲き散るころまでは、木々に適量の水分を与えることが大切です。

Orange Blossoms 花が咲くと虫たちが集まってきます。虫たちによって花粉が運ばれ、受粉が行われます。ほとんどの場合、花の受粉には虫たちが必要ですが、なかには受粉せずに果実を実らせる品種もあります。受粉をしなくても子房だけが発達する自然現象を「単為結実」といいます。また、クレメンタインなどのマンダリンオレンジの一部の品種が実をつけるには、別の品種と受粉させる「他家受粉」が必要です。

ところで、バレンシアオレンジには種があるのに、ワシントンネーブルには種がないのはなぜでしょうか。そのおもな理由として単為結実が挙げられます。ふつう、単為結実性の花は受粉しないと種が生じません。ワシントンネーブルは単為結実性で、受精能のある花粉を持たないため、種がないのです。

栽培される場所や、シトラスの品種によって異なりますが、花が咲いて果実ができるまでには最長で18カ月を要します。他の果物と違って、大半のシトラスは果実を枝に残しておいても、熟しすぎることはありません。

シトラスの栽培に適した土壌とは

水はけのよい環境であれば、シトラスは砂質土から粘性土まで、ほとんどの土壌で育ちます。砂質土で栽培する場合には、こまめに水や肥料を与えます。堆肥などの有機物を土に混ぜると、土の保水力や栄養保持力が高まります。

シトラスを育てる"水"と"栄養"

おいしいシトラスを育てるためには、水質はとても大切な条件です。一部の砂漠地帯の水は塩分濃度が高いのですが、こういった環境でシトラスを栽培すると、葉先が枯れるなどの悪影響が出ることがあります。塩分濃度が低すぎる水でも、木の成長が阻害され、果実の数が少なくなったり、小さな実しかできなくなったりするのです。

シトラスにたっぷり与える栄養素には、窒素、リン、カリウム、硫黄、カルシウムが挙げられます。また、鉄、マグネシウム、銅、亜鉛、マンガン、モリブデン、ホウ素、塩素といった栄養素も、適量与えます。カリフォルニアとアリゾナの土壌は肥沃なので、通常、春の開花期に備えた晩冬に窒素肥料だけを与えます。

枝の手入れ

シトラスの木は他の果樹とは違って定期的に枝を刈りこむ必要はありませんが、農園では枝を剪定して背丈が高くなりすぎないようにしています。コストを抑えつつ、より安全で簡単に果実を収穫するためです。日光が木のすみずみまで届くように、横枝も手作業で手入れをし、収穫量を向上させています。

霜よけの方法

Wind Machineシトラスの果実を霜から守ることはとても大事です。ほとんどのシトラスは、果実の温度が氷点下2.2度~2.8度に下がると凍ってしまいます。カリフォルニアとアリゾナの農園では、風や水を使った方法で霜を防止しています。 気温が凍結温度に近くなると、果樹園の木々より15メートルほど上の高さに大型扇風機を設置し、風を送ります。地表近くの冷たい空気と、わずかに暖かい果樹園上部の空気を循環させて、木々のまわりの気温を上げています。

また、散水すると日中に蓄積された地中の熱が失われる速度が緩やかになり、果実の周りの気温が長い時間、維持されます。暖房機具を使って果樹園を暖める方法もかつては一般的でしたが、コストがかかるため、現在ではこの方法をとっている農家はごくわずかです。

収穫から出荷まで

シトラスの果実が収穫されて食卓へ届くまでには様々なプロセスがあります。果実は生ものなので、国境や海を越えての輸送に耐えられるよう丁寧に保護し、傷や乾燥、腐敗から守る必要があります。

Grading シトラスを手で丁寧に収穫します。その後、容量およそ400キログラムの貯蔵箱に詰め、トラックで加工場へ運びます。加工場で目立った不良品を除き、洗浄して、ほこりや汚れを落とします。洗浄の工程で果実の天然ワックスが落ちるので、非動物性の食品用のワックスでコーティングしています。水分の損失を防止して保存性を高めるためです。

次にカメラを利用した装置で果実を等級分けし、さらにサイズごとに分けます。一級品に分類された果実にはサンキストのステッカーが貼られます。ラベルを付けることもあります。サンキストのステッカーがつかない二級品も梱包され、出荷されます。残りの果実はジュース工場へ送られます。

オレンジとグレープフルーツは、全自動の梱包機でビン詰めされます。ひとつのビンには約18キロの果実が入っています。

レモンやタンジェリンは、ひとつのビンに決まった数の果実を入れて箱詰めされます。果実が入ったビンはパレットに積み上げられ、予冷庫で保管されます。そしてトラックや鉄道で市場へと運ばれていきます。